
犬は8月に抜け毛が多い?室内犬の換毛期とその対策をご紹介
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COLUMN Spacious & Clean Kennel and Dog-first Personal Breeding

2024年の夏、猛暑が続く中で愛犬の健康が心配ではありませんか?犬の熱中症は人間同様、命に関わる深刻な問題です。人間のように体全体で汗をかけず、また地面に近い場所で生活している犬は、人間よりもリスクが高いといえるでしょう。
本記事では、熱中症の症状から予防法から、散歩時の注意点や室内での過ごし方、さらに食事の工夫まで、愛犬を熱中症から守るための総合的な対策をご紹介しています。この夏を安全に乗り切るための必須知識が満載です。大切な家族である愛犬を守るため、今すぐチェックしましょう!
犬は人間と比べて体温調節の機能が劣るため、熱中症のリスクが高い動物です。人間は全身で汗をかいて体温調節ができますが、犬の場合は汗腺が少ない(肉球などごく一部しかない)ため、気温が高くなると主に口からの呼吸(パンティング)で体温を下げようとします。しかしながら、この方法は効率が悪く、近年、記録的な高温が続く日本の高温多湿の環境では十分に機能しないことがあります。
そのため気温が30度を超える日は、愛犬の特徴(年齢や疾患の有無など)や犬種によっては、外出を控えるなど特別な注意が必要です。
熱中症のリスクは、すべての犬種に存在しますが、特に短頭種、長毛種、大型犬、肥満犬、高齢犬、仔犬のリスクが高いです。なぜなら、これらの犬は体温調節が難しく、環境の変化に適応しにくいためです。
ブルドッグやパグなどの短頭種は、呼吸器系の構造上、効率的に熱を逃がすことが難しいとされている犬種です。
長毛種のコリーや寒冷地が原産国のチャウチャウなどは、被毛が熱をこもらせやすく日本の高温多湿な夏は特別なケアが必要になります。
これらのリスクの高い犬種と生活を共にする場合、より綿密な熱中症対策が必要です。定期的なグルーミングや適切な食事による体重管理、散歩時にはこまめな休憩と水分補給を意識しましょう。
熱中症予防の第一歩は愛犬の特性を理解し、それに応じたケアを行うことです。
犬の熱中症は、初期症状を見逃さないことが重要です。以下のような症状が見られたら、すぐに初期症状では応急処置をし、中度以上であれば、すぐに動物病院に連れていきましょう。
最悪の場合、多臓器不全に至るため、初期症状を察知し、即座に対応することで、重症化を防ぐことが重要です。
日頃から愛犬の平常時の様子をよく観察し、少しでも異変を感じたら涼しい場所に移動させ、体を冷やすなどの処置を行いましょう。早期発見と迅速な対応が、愛犬の命を守る鍵となります。
熱中症の症状は、他の疾患と似ていることがあるため見極めることも重要になります。呼吸困難や倦怠感を引き起こす熱中症は、心臓病や呼吸器疾患と症状が似ています。
心臓病では運動不耐性(散歩などの運動をするとすぐ疲れる、運動を嫌がるなどの症状)や咳が見られ、呼吸器疾患では咳や鼻水が特徴的です。
一方、熱中症では犬の体温上昇が顕著で、発症時の環境温度との関連が強いです。
このような諸症状や環境条件などからある程度判断は可能ですが、専門の獣医師による適切な診断が不可欠です。夏の気温や湿度が高い日に、愛犬が先述した症状を発症した際には、熱中症の可能性も考慮して、まず体を冷やす処置を行い、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
日頃から愛犬の健康状態や様子を把握し、平常時との違いを正しく素早く察知できるようにすることが何よりの対策になります。
愛犬に熱中症が疑われる場合、先ずは冷却と水分補給が基本となります。熱中症には体温を下げ、脱水を防ぐことが最優先だからです。
愛犬を涼しい場所に移動し、首や脇の下、足の付け根など、血管が表面近くを通る部位を冷やします。水や濡れタオルを使用し、徐々に体温を下げるようにしましょう。急激な冷却ではなく、ゆっくりと体温を下げることがポイントです。水分は少量ずつ与え、強制的に飲ませないよう注意してください。意識がはっきりしない場合や症状が改善しない場合は、すぐに獣医師の診察を受けましょう。
熱中症の重症度によっては、獣医師の専門的な治療が必要です。特に、意識障害、持続的な嘔吐、痙攣などの症状がある場合は重度の熱中症や多臓器不全の可能性があるため緊急性が高いです。
例えば、愛犬の体温が40度以上の高熱が続く場合や、歩行困難や意識がもうろうとしている場合、出血傾向が見られる場合などは、すぐに動物病院へ運びましょう。
また、重症ではない症状でも、自宅での処置だけでは改善が見られない場合は迷わず動物病院を受診してください。
緊急時に適切な診断をしてもらうためにも、日頃から愛犬を定期的に動物病院で診てもらい、獣医師さんも愛犬の特徴や性格を把握してもらうことが重要です。
夏の散歩は早朝や夕方以降の涼しい時間帯を選びましょう。
日中の高温時、アスファルトは気温より20〜30度も高くなることがあるため、犬の体に大きな負担がかかってしまいます。また、散歩時の持ち物として、水、携帯用の水飲み容器も持参して、散歩中は頻繁に休憩をとり、愛犬の水分補給を行いましょう。
気温が下がった夕方でも、日中の強い日差しを受けた地面は、靴を履いた人間には感じることのない熱がこもっていることもあるため、愛犬が肉球を火傷しないよう気をつけなければなりません。犬にとって唯一汗をかける肉球なのに、まだ熱の残るアスファルトを踏むことで、体温を逃がす場所が舌と耳だけとなり、体温調節が上手くできなくなる恐れがありますので、夕方だからといって油断はできません。愛犬の散歩コースがアスファルトや砂利道がほとんどの場合、必要に応じて犬用シューズの使用も検討してみてください。
室内でも熱中症のリスクはあります。
犬の体感温度は人間より高く、体中を毛が覆っているため、やや涼しめの環境が適しています。理想的な室温はエアコン設定で28度前後、湿度は50〜60%にすることが重要です。そしてエアコンの風が直接愛犬に当たらないよう、風向きや犬の居場所にも注意しましょう。扇風機は床上30cm程度の高さに設置し、風が循環するようにしましょう。
留守番中の犬は、自力で環境を調整できないため、特別な配慮が必要です。
留守中にする際は複数の場所に新鮮な水を用意し、クールマットや濡れタオルを置いて、愛犬が自由に使えるようにしましょう。また、IoTデバイスを活用して室温や犬の様子をモニタリングするのもお勧めです。帰宅後は必ず犬の状態を確認し、異常がある場合は速やかに、先に述べた方法で対処してください。
熱中症対策になる愛犬の食事は、水分含有量が高く消化しやすい食材を選びましょう。
例えば、スイカやキュウリなどの野菜、鶏肉やヨーグルト、また、市販の犬用ゼリーやペーストフードなどです。
夏時期の食事は少量を頻繁に与え、消化器への負担を軽減するのもコツです。また、食事の時間は涼しい時間帯を選び、運動直後の食事は避けましょう。
そして塩分の過剰摂取に注意しつつ、愛犬の体調や好みに合わせて、バラエティに富んだ食事を提供することが、夏を健康に乗り切るポイントとなります。
犬は自発的に水を飲む習慣が少ないため、飼い主による工夫が必要です。
例えば、水飲み場を複数箇所に設置したり、氷を浮かべるなどして愛犬の興味を引いてみてください。また、犬用の電解質飲料(犬用のイオンバランス飲料など)やスープなども効果的です。
外出時は必ず携帯用の水飲み容器を持参し、こまめに水分補給の機会を設けましょう。ただし、一度に大量の水を与えると胃拡張などのリスクがあるため、少量ずつ頻繁に与えることが大切です。
2024年の夏も平年を超える平均気温の高さで、最高気温が40度を超えた地域もあり、人間以上に犬は辛いシーズンです。最新の気象情報をチェックし、猛暑に備えましょう。気象庁のウェブサイトや専用アプリなどで、地域ごとの熱中症リスクを確認できます。特に「熱中症予防情報サイト」(https://www.wbgt.env.go.jp/sp/) の暑さ指数(WBGT)*1は、気温だけでなく湿度や風速も考慮されており、より正確なリスク評価が可能です。警戒レベルが高い日は、外出を控え、室内で愛犬と過ごしましょう。
*1:暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature[湿球黒球温度])は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標
最新の熱中症対策グッズを活用することで、愛犬が真夏でも快適に過ごせるよう環境を整えてあげましょう。次に紹介するグッズは効率的に愛犬の体温を下げるのに役立ちます。
クールマットは、冷却ジェルや水を使って冷たさを保ち、犬が自分で体を冷やすことができて便利です。
冷却ベストは、散歩時に着用させることで、体全体を冷やす効果があり、散歩時を快適にすることができます。
保冷剤が入ったネッククーラーは冷却ベストを嫌がるワンちゃんにお勧めです。
携帯用のファンは、ペットカートにクリップしてカート内にこもった熱を逃がすのに役立ちます。
これらのグッズを適宜使用して愛犬の熱中症リスクを減らしましょう。特に、長時間の外出や車内にいる時などには、これらのグッズが役立つでしょう。
犬の熱中症に関するよくある誤解として、「犬は自分で体温を調節できるから大丈夫」というものがあります。
しかし、犬は肉球でしか汗をかかないため、体温調節が非常に難しい動物です。
また、「水をたくさん飲ませれば大丈夫」というのも誤解です。大量の水を一度に飲ませると、胃拡張や胃捻転のリスクがあるためです。
犬に関する正しい知識を持ち、適切な対策を講じることで、愛犬の健康を守ることは飼い主の責務です。日頃から信頼できる情報源をチェックし、最新の知識をアップデートすることが大切です。
愛犬を熱中症から守るためには、普段の行動や食欲、呼吸の様子をよく観察し、少しでも異変を感じたらすぐに対応しましょう。
そして散歩の時間帯や場所を工夫し、室内では温度湿度に配慮し、バランスの取れた食事と水分補給を基本とし、適宜熱中症対策グッズを活用して愛犬の快適性を高めましょう。
今からできる対策を講じて、愛犬との楽しい夏をお過ごしください。
犬の健康と質をサポートする4Paws
550坪の広大な敷地で優良血統犬を繁殖・飼育している4Pawsでは、みなさまの犬舎見学をお待ちしています。元気で可愛い4Pawsのワンちゃんたちに会いたい方はお気軽にご予約・お問い合わせください。

4Pawsでは国内唯一の清潔な犬舎を目指し、「次亜塩素酸水」を活用した特殊技術を導入したドッグブリーダー施設です。
4Pawsでは犬舎の清潔を保つためにこの次亜塩素酸水発生機を24時間365日施設内で稼動させています。もちろん、機械に頼るだけでなく、ブリーダーによる日々の清掃や、定期的な獣医による健康チェックも実施し、一匹一匹それぞれの状態を日々見守っています。
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